実体験から語る!ベトナム人特定技能者(建設業・施工図)のリアルなメリット・デメリット
皆さん、こんにちは!建設業で施工図の仕事をしている みや です。
近年、人手不足が深刻な建設業界において、特定技能制度を利用して外国籍の方を受け入れる企業が増えています。私も実際にベトナム人の特定技能者の方々を指導する機会に恵まれました。
今回は、私の実体験をもとに、ベトナム人特定技能者(特に建設業・施工図の分野)のメリットとデメリットについて、包み隠さずお話したいと思います。
私が出会った2人のベトナム人特定技能者
私が指導したのは2名のベトナム人男性です。同じ特定技能の資格で入社しましたが、性格や仕事への取り組み方は全く異なりました。
- Aさん(まじめなタイプ): 仕事に対して非常に真面目で、新しいことを学ぶ意欲も高く、指示されたことはきちんとこなしていました。日本語の習得にも熱心で、積極的にコミュニケーションを取ろうとしてくれました。
- Bさん(お金にルーズなタイプ): 笑顔は最高で一番なじめそうだと思い採用しましたが、実際はお金の管理が苦手なようでした。給与日前になるといつもお金がないと言っていました。
この2名との経験を通して、ベトナム人特定技能者の雇用には様々な側面があることを痛感しました。

メリット:真面目さと勤勉さは大きな魅力
まずは、私が感じたベトナム人特定技能者のメリットについてお話します。
1. 真面目で勤勉な人材が多い
これはAさんの例からもわかるように、ベトナム人の方は一般的に真面目で勤勉な方が多い印象です。仕事に対する責任感が強く、一生懸命取り組む姿勢は周りの日本人社員の良い刺激にもなりました。特に建設業のような体力も必要とする仕事においては、彼らの粘り強さは大きな戦力になります。
2. 人手不足の解消に貢献
言うまでもなく、建設業界は深刻な人手不足に悩んでいます。特定技能制度は、そのような状況を打開する有効な手段の一つです。ベトナムからの若い労働力は、現場の活気を取り戻し、業務の効率化にも繋がります。
3. 新しい視点や文化の導入
異文化を持つ人材との交流は、私たち日本人にとって新しい視点や考え方を学ぶ良い機会になります。コミュニケーションを取る中で、お互いの文化や習慣を理解し、尊重し合うことは、グローバル化が進む現代において非常に重要な経験となります。

デメリット:言葉の壁と文化の違い、そして円安の影響
次に、私が感じたベトナム人特定技能者のデメリットについてお話します。
1. 言葉の壁:細かい指示が伝わりにくい
これは私が最も苦労した点です。日常会話は問題なくても、専門的な用語やニュアンスの細かい指示はなかなか伝わりません。特に施工図の作成においては、ミリ単位の精度が求められるため、言葉の壁は大きな課題となります。
- 具体的な対策例:
- 図やイラストを多用する
- 簡単な日本語でゆっくりと話す
- 翻訳ツールを活用する
- 先輩社員が丁寧に教える時間を設ける
2. 金銭感覚の違い:ルーズな一面も
Bさんのように、お金の管理が苦手な方もいらっしゃいました。これは文化的な背景も影響しているのかもしれません。給与の支払い方法や生活費などについて、事前にしっかりと説明し、必要であればサポート体制を整えることも重要だと感じました。
3. 文化や習慣の違い:理解と歩み寄りが大切
仕事の進め方や考え方など、日本とベトナムの文化や習慣の違いから、戸惑う場面もありました。例えば、日本では当たり前の報連相(報告・連絡・相談)の意識が薄いと感じることもありました。お互いの文化を理解し、尊重しながら、日本のやり方を丁寧に教えていく必要があります。
4. 円安の影響:給与面での不満
最近特に顕著になっているのが円安の影響です。ベトナムにいる家族へ送金する際、円安によって以前よりも金額が目減りしてしまうため、彼らから給与面での何らかのサポートを求める声が上がるようになりました。
- 企業として検討すべきこと:
- 円安手当の支給
- 昇給制度の見直し
- 生活支援に関する情報提供

まとめ:共に成長できる関係性を築くために
私の実体験を通して、ベトナム人特定技能者の雇用は、人手不足解消や職場の活性化に繋がる大きなメリットがある一方で、言葉の壁や文化の違い、そして円安といった課題も存在することがわかりました。
外国人労働者を受け入れる企業としては、これらのメリットとデメリットをしっかりと理解した上で、彼らが安心して働ける環境を整備することが重要です。
言葉の壁を乗り越えるためのコミュニケーション支援、文化や習慣の違いを理解するための研修、そして円安による生活への影響を考慮した給与体系など、様々な側面からのサポートが求められます。
特定技能者の方々も、日本で働くという強い意志を持って来日しています。私たちも彼らの頑張りに応えるべく、積極的にコミュニケーションを取り、共に成長できるような関係性を築いていくことが大切だと感じています。
このブログが、これからベトナム人特定技能者の雇用を検討している企業や、現在指導に当たっている方々にとって、少しでも参考になれば幸いです。
【免責事項】
この記事は、筆者の個人的な経験に基づいたものであり、全ての場合に当てはまるわけではありません。外国人労働者の受け入れに関する最終的な判断は、各企業の責任において行ってください。